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投稿日:2007-01-31 Wed
14:42
漢字の気持ちを考えたある日。 そして少年の夢について。14:42
○ピエール・ド・フェルマー(フェルマーの定理のヒト)
フェルマーの定理で有名なあの人です。
本業は弁護士で、数学は余暇に行ったもの! だそうです。
数学だいすきのフェルマーさんは、数論の研究を独自に深めるかたわら、いろんな数学上の予想をメモメモしたそうですが、そのなかでつい最近まで証明できなかったものが「フェルマーの大定理」と呼ばれる予想です。
というシンプルな定理であるため、その証明を成し遂げようと、多くの人が挑戦したことは有名です。3 以上の自然数 n について、xのn乗 + yのn乗 = zのn乗 となる 0 でない自然数 (x, y, z) の組み合わせがない
さて、今回僕が校閲しようとしたのは次の箇所です。
フェルマーの最終定理(フェルマーの大定理、フェルマー予想とも言う)と呼ばれるようになったその有名な問題は、一見単純な内容ながらプロ・アマ誰一人証明に成功せず、350年に渡って数学の原動力の一つであり続けた。この問題は最終的に1995年、アンドリュー・ワイルズが谷山・志村予想の一部を証明したことによって漸く解決されたが、このことは20世紀数学の掉尾を飾る金字塔となった。
ここを見た瞬間、「漸く」という漢字を、ひらがなに改めてしまおう、と思ったのです。
だって、数論に興味のある読者の、いったい何割が「漸く」を読めるのか? 「暫く(しばらく)」と間違えて読んでしまう人だっているのではないか?
もうこうなると老婆心のお節介エキス全開ですね。
でもお節介はさておき、この字の気持ちを考えると、やはりひらがながいいなと思ったのです。
「漸く(ようやく)」には、
なかなか実現しなかったことが「やっと・ついに」実現したと言う意味のほかに、
「だんだん・しだいに」という意味があります。
「寒さもようやくゆるんできた」などの本来の意味は、「だんだんゆるんできた」ということになります。
中世日本が誇る神な文学「枕草子」の第一段に「やうやう白くなりゆく山ぎは」とありますが、あの「やうやう」と同じです。
数学には「漸化式」というツールがあります。
これは、ある決まった値にむかって「だんだん・しだいに」近づいてゆく変化の様子を表す式なのですが、「漸」を見たらこの「漸化式」が頭の中の目次のトップに近い所に来るはずの数学好きたちにとって、
「漸」=「だんだん」
なのではないか?
今回の引用部分の「漸く」は「やっと・ついに」の意味で使われていることが明白なので、数学好きな人に愛されているこの「漸」という字の気持ちをおもんばかり、
「やっと・ついに」の「漸」なんてひらがなにしてしまえ
と思ったのです。 それが字の気持ちなのだと。
でも、やめちゃいました。
だって、これをみて「漸」と「ようやく」の不思議な関係にたどり着く人が、僕の他にもいるかもしれないじゃないですか。
ちなみに大定理証明の解決については、
○フェルマーの最終定理
の「最終的解決」と「備考」にあります。
ワイルズさんの証明発見の過程が、びっくりするほどドラマチックですね。
子供の時の夢の大切さを感じずにはいられません。
<子供の時の夢>
●鈴木イチローさん(大リーガー)
●ひろゆきさん(掲示板管理者)
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